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漆掻きは1年中できるの?

  • 漆掻きは6月の入梅の時期から11月頃までとなります。

漆掻き職人は1年間に何本の木から採取しているの?

  • 180本~250本ほどとなっています。ウルシの原木が豊富にあった時代、事務局がある二戸市浄法寺地域の職人は年間400本、漆を掻いていました。現在は、原木の減少に伴い、1本の木からより多くの漆を採取するように心がけています。

1年間でどれくらいの量の漆が採れるの?

  • 木の樹齢や太さ、環境、職人の技術、天候などによって変わりますが、1本のウルシの木からは平均で約200g採取できます。1年間に250本のウルシの木を掻いたとすると、年間50kg採取できることになります。年間50kg以上で一人前の職人だと言われています。

ウルシの木は職人へ斡旋されるの?

  • ウルシの木の斡旋は基本的にはありません。職人自ら、地域の中で探して回ります。

漆掻き職人は会社に就職しているの?

  • 基本的には個人事業主となります。

ウルシの木の購入方法は?

  • 木を持っている地主さんと漆掻き職人との間で、直接交渉します。基本的には、1本あたりの単価を決めて購入します。事務局がある二戸市内では1本2,000円以上で購入しています。交渉するときに値段だけではなく、下刈りなどの整備や伐採後の処理までしっかり取り決めます。

採取した漆はどうやって販売するの?

  • 漆の産地にはそれぞれ生産組合などがあるので、掻き集めた漆を自宅で保管し、決められた出荷日に出荷します。事務局がある二戸市内では1kg=52,000円(税抜き)で取り引きされています。また、直接業者と取引している職人、塗師として自ら使用する職人もいます。

漆の植樹はしているの?

  • 昨今では国産漆の価値が見直されてきており、全国各地で植樹が行われています。事務局がある二戸市内でも、苗木の生産から植樹まで大規模に行っています。

植樹したウルシの木は、掻けるようになるまで何年ぐらいかかるの?

  • 効率よく多くの漆を採取できるようになるのは、胸高直径がおよそ15cmの木からとされており、種から発芽させた場合は、約15年かかります。ただし、1シーズン掻き終わった木を伐採すると、根から萌芽が発生します。萌芽を適正に管理していくと約10年でまた漆を掻けるようになります。

漆掻き職人は漆掻きシーズン以外に仕事をしているの?

  • 漆掻きシーズン以外は、人それぞれです。塗師として自らの採った漆で漆器や作品の製作を行ったり、木地製作を行ったり、一般企業で就業する職人もいます。また、農業と兼業の職人もいます。